日干の五行(木火土金水)でわかる性格や特性についてご紹介しています。
今回は、命式作成ツールを使って導き出した結果の、「自星の五行」の部分が土の場合になります↓
土+なら「土の陽」、土−なら「土の陰」 になりますが、この+−は命式の日干で判断しており、日干が「戊」なら陽、「己」なら陰になります↓
関連記事 「五行占い」や「日干」については、四柱推命の「日干」を使った「五行占い」で詳しく解説しております。
目次
「土の五行」の特性
同じ「土」でも、陰(-)と陽(+)ではタイプが異なるのですが、陰陽どちらにも共通する「土の五行」のざっくりとした性格や特性は以下の通りです。
「土の五行」は、わがまま
先にご紹介した「木の五行」と「火の五行」には”動き”がありました。植物は成長していくものですし、太陽は昇ったり沈んだりを繰り返し、炎は上昇するものですから。
しかし「土」はじっとその場から動きませんから、地味で、保守的で、あまり冒険を好みません。
土は「母なる大地」ですから、作物を育てる温もりや優しさがあり、基本は温和ですが、実はとっても我がままなところがあります。
地道にコツコツと、粘り強く、我慢強いところは「土の五行」の長所ではあるですが、言い換えればしつこくて諦めが悪い!
大地や地面は易々と動かせるものではありませんから、コロコロと変化することが苦手で簡単に切り替えができず、どうしても固執して我を通してしまうのです。
「土の五行」は秘密主義
土の中には作物や資源などのいろいろなものが眠っていることから、「土の五行」は価値のあるものを隠し持っている=秘密主義という見方をします。
オープンな性格に見えても肝心要な部分は明かさなかったり、プライベートは謎に包まれていたり、本性を隠していることがあるでしょう。
口に出したり、表に出していることが必ずしも本心とは限らないので、やや難しいところがあるのです。
土は蓄える能力も高く、知識や情報をしっかりと自分の中に吸収したり、コツコツと蓄財をするところがあります。
「土の五行」は特別な存在
「土の五行」のカラーである「黄色」は、昔の中国では皇帝しか身に着けられない特別な色でした。それは「土の五行」が、「木火土金水」の5つの五行のちょうど真ん中のポジションだからで、「五行の真ん中=特別な存在」と考えられてきたのです。
風水でも土は真ん中です。
四方位にはそれぞれに五行があてはめられていて、
- 東は「木の五行」
- 南は「火の五行」
- 西は「金の五行」
- 北は「水の五行」
という意味がありますが、「土の五行」は中央になります。
土は、他の五行とは一線を画す、特別な存在だということがここでもわかりますが、特別だから良いとか偉いというわけではなく、他とは外れている、変わった存在と考えた方が理解しやすいでしょう。
また、「土の五行」には、その他の五行を繋ぐクッション的な役回りという意味もあります。
春夏秋冬の四季にもそれぞれ五行があてはめられていて、
- 春は「木の五行」
- 夏は「火の五行」
- 秋は「金の五行」
- 冬は「水の五行」
と、なりますが、「土の五行」は土用になります。
“土用の丑の日”にウナギを食べる風習が有名ですが、土用は夏だけにあるものではなく、あまり知られてませんが、それぞれの季節と季節の間の変わり目に、年4回あります。
「土の五行」は、四方位にも四季の中にも入れない、仲間外れな存在ではありますが、物事がスムーズに回るために必要な潤滑油のような、縁の下の力持ち的な役割を果たすのです。
それは「土の五行」が、その他の五行とは根本的に違うポジションにいるからであり、これはこれで特別な存在と言えるでしょう。
「土の五行」の適職
「土の五行」の特性に合った(こじつけた)お仕事が天職ということになりますから、以下のようなお仕事がマッチしそうでしょう。
意識していなくても、不思議と自星の五行に関連する職業に縁があったりします。
- 土を使ったり、土に関係するお仕事
- 地道にコツコツやる仕事
- 地味な仕事、縁の下の力持ち的な裏方の仕事
- 人との交流が少ない仕事
詳しくは、【四柱推命】日干で占う適職 でご紹介しています。
土+の性格(土の陽:戊)
「土の五行」の陽+は、「日干」が「戊(つちのえ)」の人です。
土の陽は、大きな山・大地を意味します。
おおらかで小さいことは気にしませんが、ちょっとやそっとでは動かない、意思が強くて、保守的で、変化を嫌う、融通が利かないところがあるでしょう。
土の陽には堤防という意味もありますから、簡単には流されない、”人は人、自分は自分”という気持ちの強い人が多いです。人の意見や流行に左右されにくく、一度決めたことは簡単に変えたくありませんし、誰が何と言おうと自分のスタイルを貫こうとする、強くてたくましい存在ですが、少し偏屈な印象を与えることがあるかもしれません。
真面目で、思いやりがあるので周りから信頼されますし、人から頼られると力を尽くしますが、土が強すぎる場合は頑固になり、自分の意見が通らないと不機嫌になったり、気に入らないとそっぽを向きます。
こうなると厄介で、納得がいかない間はてこでも動きませんから、結果的に物事が中断したり、自らぶち壊すようなことをして後悔することも…周りから扱いにくくて付き合うのに骨が折れるという印象を持たれることがあるでしょう。
ひねくれると面倒くさいのが「土+」です。
土-の性格(土の陰:己)
「土の五行」の陰(-)は、「日干」が「己(つちのと)」の人です。
頑固でやや偏屈気味な「土の陽+」とは異なり、「土の陰-」は見た目は温和で柔らかそうな印象です。しかし、内面は我がままで、ねちっこいことが多いでしょう。
諦めが悪いというか、往生際が悪いというか、固執がハンパなく、納得していない間は絶対に自分の考えを曲げません!納得しているような素振りを見せていても、それはうわべだけで、田んぼの土のように粘っこいのです!
「分かった」と言いながら無視して勝手なことをすることも多く(全然分かっていないのに取りあえず分かったと言う)、「土の陰」を本当の意味で従わすのは難しいでしょう。
真面目で熱心ですが”わがまま”なので、自分の思い通りにできない環境ではストレスを貯めがちになります。
あまりにも息苦しいと自由を求めて独立することもあって、地味に見えても”やる時はやる人”なのですが、迷いやすいため、ぬかるみにはまるとなかなか抜け出せずに堂々巡りを続けることがあります。
粘着性があるゆえに、新しいことを始めるのはもちろん、これまでやってきたことをやめるのにも時間が掛かってしまうため、なかなかスパッとはいかないのが「土−」なのです。決断したはずなのに未練を断ち切れなかったり、言行不一致を招くことがあり、一貫性のないブレブレなところがあるでしょう。
田んぼや畑の土は、水分や栄養分を蓄えることから、「土−」はケチケチと財を貯めこむことが得意です。
「土」と「五行バランス」の組み合わせて占う
自星の強さで占う
自星(☆の頂点)のところに表示される数字は、五行バランスを表しており、自星の数字が大きいほど自我が強くなるため、同じ「土」であっても1と4ではまるで性格が変わります。
1の場合は土の性格よりも、その他に強い五行がある時は、その五行の性格の方が前に出やすいかもしれません。
- 自星(土)が弱い場合(1):消極的でストレスを貯めがち、地味、ケチ、しつこい
- 自星(土)がほどよい場合(2~3):誠実で情が深く、真面目、落ち着いて安定感がある
- 自星(土)が多い場合(4以上):頑固で古典的、愚鈍、秘密主義、わがままが強い
他の五行とのバランスで占う
自星の五行だけでなく、その他の五行(火土金水)との関係も重要になります。
自星の五行が2~3で、その他の五行がまんべんなくあるとバランスが良いと言えますが、1つないし2つの五行に偏ってしまうことも多々あります。
- 土と金の関係:金が多いと神経質になり落ち着きがなくなる
- 土と水の関係:水が多いと堤防(土)を壊してしまうため、すぐに流されたり考えが定まらない、流行を追いたがる、水が全くないと湿り気がなくなるため本領が発揮できない
- 土と木の関係:木が強すぎる場合、土の養分が吸い取られることから、大望を抱いて心身をすり減らしやすい
- 土と火の関係:太陽が大地を照らしたり、炉の中で火が燃える良い関係だが、火が強すぎると自己中心的になったり、お金との関係が悪くなる(浪費家かドケチのどちらか)
「木剋土」で木は土の養分を吸い上げる天敵であるが、土が3以上あり更に土用の時期に生まれている場合は土が重たすぎるため弊害が出やすく、木がある方がバランスが良くなる。金も土のパワーを弱める。
土が1のときは身弱となるため、木が多いと土の栄養分を全て吸い取られてしまいしんどい。身弱の時は「火生土」で火の力を借りたい。
全部の五行を1~3程度にバランスよく持っているなら、落ち着いた安定感のあるタイプと言えるでしょう。
1つの五行だけに偏っている時は、人生の波が激しかったり(大吉の後に大凶が来たりなど)変人タイプが多いですが、天才は極端に偏った五行バランスを持つことがあります。
参考 この数字の使い方については「五行バランスとラッキーカラーの見方」に載せています
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