四柱推命占い鑑定ツールを使って出した結果に表示される、『年運』の見方についてご紹介します。
どんな人でも、人生には波があるもので、いい時もあれば悪い時もあります。
事前に未来を知ることが出来れば、失敗しなくても済むのですが、霊能者でもない限りは普通は未来など分かりません。
でも、四柱推命を使えば、ざっくりしたものではありますが、運勢を事前に知ることが出来ます。
占いなんて不確かなものですが、大昔から日本では、陰陽師の力を借りて政(まつりごと)を行ったり、大切な行事の日取りを決めてきた歴史があります。
本当に大事な決断をする時や、迷いがある時は、参考程度に確認してみてください。
『年運』は、結婚(離婚)や転職、起業、マイホームの購入などの人生の分かれ道で、絶対に失敗したくない時に、適した時期を占うために使うと良いでしょう。
『年運』の見方については、結婚・転職・独立・家づくりの時期…人生のタイミングの占い方の記事でも触れましたので、重複するところも出てきますが、もう少し詳しくご説明します。
目次
『年運』から運勢の波を判断する方法
四柱推命では、
の4つを使って、年運を占います。
「人生の曲がり角」や「大運」の年齢は誕生日をベースにしますが、「年運」は生年月日は関係なく立春~翌年の節分までを1年と考えます。
チェックする項目が多いので、命式を紙に印刷したものに、〇×を付けていくとわかりやすいかもしれません。
1.空亡(天中殺)の年は避けよう
まずは、「空亡」をチェックします。空亡(天中殺)が巡る年は、年運の空亡の欄に「空」と出ます。
この「空」のある年には、大事な決断は避けた方が賢明です。結婚、マイホームの購入・建築、開業、転職などは控えましょう。
空亡・天中殺とは
空亡(天中殺)とは、12年周期で巡る運勢の中の”停滞期“を指し、その期間は2年間です。
空亡は”空しく亡ぶ”と書きますので気味が悪いのですが、ビクビクと恐れる必要はありません。
しかし、季節にたとえるなら冬の時期であり、本来は”攻め時”ではなく、力を蓄えるために休憩がオススメなのです。
止むを得ず、空亡の時期に事を起こしたとしても、”追い風は期待できない”と思っておいた方がいいでしょう。
空亡は、避けられるなら避けて、進むなら慎重に!
そして、絶対に無理はしないこと!
迷ったら、一旦、見合わせましょう。
空亡の種類
空亡は、十二支のうちの2つの干支がセットになったものが、全部で6種類あって、どの干支が当たるかは生年月日によって異なります。
空亡 | 空亡月 | 凶方位 |
戌亥空亡 | 10月・11月 | 北西 |
申酉空亡 | 8月・9月 | 西 |
午未空亡 | 6月・7月 | 南 |
辰巳空亡 | 4月・5月 | 東南 |
寅卯空亡 | 2月・3月 | 東 |
子丑空亡 | 12月・1月 | 北 |
例えば「寅卯空亡」の人の場合は、
- 寅年と卯年
- 毎年2月(寅月)と3月(卯月)
- 暦(カレンダー)に寅、卯、と書いてある日
- 東の方角
が天中殺となりますので、注意しなければなりません。
ちなみに空亡は、時期が来れば吉に変わるという性質のものではなく、一生涯変わりません。「寅卯空亡」の人は、ずっと東が凶方位になるのです。
もし、今住んでいる場所から見て、仕事場が東の方位にあるなら、「職場が天中殺の方角にある…」という感じで使います。(あまり発展は期待できないかもしれませんね)
家相で出てくる「鬼門(北東)」は、鬼や”もののけ”の類が入ってくる方角と恐れられてきたので、誰から見ても凶方位なのですが、天中殺の方角は”生年月日で導き出す凶方位”なので、自分だけの鬼門という感じですね。
宿命空亡(宿命中殺)の人に空亡が巡ると?
空亡が巡らない人は存在しません!
季節がめぐるのと同じで、空亡(天中殺)の時期は、誰でも必ず一定の周期で巡ってくるものなのです。
そんな中で、『自分自身の中に空亡の干支を持っている人』が存在します。
これは、ご自分の生年月日(四柱八字)の干支と、空亡(天中殺)の干支が、かぶっている状態を指し、宿命空亡(宿命中殺)と言います↓。
このような宿命空亡を持つ人が、さらに年運で空亡が巡ると、空亡同士が反応して、運命が大きく動く場合があります。
良いふうに反応して大発展する可能性もありますが、もしかすると凶が重なって働くこともありますので、正直、先が読めません。
なので、宿命空亡を持つ人は、特に空亡の波が大きくなりやすいと考えて、人生の大波に翻弄されないように注意した方がよい!というのが私の考えです。
もしも空亡の時期に”何か”を行うなら、いつも以上に丁寧に気を配って、万が一失敗しても取り返せるよう保険を掛けておくなど、慎重さを心がけてください。
ちなみに宿命空亡がいっぱいある人ほど変人ですよ~!!!
宿命空亡については、宿命空亡(宿命中殺)についてで詳しくご紹介しております。
2.「通変星」で吉凶を判断しよう
年運の中に「通変星」という項目があります。
この「通変星」は全部で10個あり、「吉星」と「凶星」があって、それで吉凶を占います。
通変星の吉凶
通変星の吉凶判断は以下の通り。
比肩 | 吉凶なし | 〇 | 新しいことをスタートするには適した年 |
劫財 | 凶 | × | 損失を出しやすい |
食神 | 吉 | 〇 | 安定する。先祖供養には良い時期 |
傷官 | 凶 | × | あらゆるトラブルが起きやすい |
偏財 | 吉 | 〇 | 活動的になる 金運〇 男性は異性運〇 |
正財 | 吉 | 〇 | 運気上々。金運〇 男性は異性運〇 |
偏官 | やや凶 | △ | 忙しいだけで利益は薄い 女性は異性運〇 |
正官 | 吉 | 〇 | 発展、チャンス 女性は異性運〇 |
偏印 | やや凶 | △ | 思い通りにならない。無理はしないで |
印綬 | 吉 | 〇 | これまでの10年の結果がわかる。〆の年。学ぶには吉。 |
参考までに、「通変星」が巡る順番は2パターンありますが、良い悪いは特にありません。
- 1比肩→2劫財→3食神→4傷官→5偏財→6正財→7偏官→8正官→9偏印→10印綬
- 2劫財→1比肩→4傷官→3食神→6正財→5偏財→8正官→7偏官→10印綬→9偏印
自分の元命の宿敵(七殺)には注意!
通変星の吉凶である程度の運勢は判断できますが、たとえ吉星であっても、自分の通変星(元命)の宿敵だった場合は、力が弱まるため苦しい時期となります。
なので、ご自分の宿敵は覚えておいて、宿敵が年運に巡った時は気を付けましょう。
自分の通変星(元命)は命式に記載されます↓。
宿敵の通変星は七殺と言って、自分の通変星から7番目のヤツです。
例えば、1の比肩から見ると、7番目は偏官になります。これが七殺となり宿敵ですから、『元命』が比肩の人は、偏官が巡ると超辛くなるのです…
1比肩→2劫財→3食神→4傷官→5偏財→6正財→7偏官→8正官→9偏印→10印綬
七殺(宿敵)は以下の通り。
元命 | 七殺(宿敵) |
1比肩 | 7偏官 |
2劫財 | 8正官 |
3食神 | 9偏印 |
4傷官 | 10印綬 |
5偏財 | 1比肩 |
6正財 | 2劫財 |
7偏官 | 3食神 |
8正官 | 4傷官 |
9偏印 | 5偏財 |
10印綬 | 6正財 |
恋人やパートナーの元命が宿敵の通変星だったら、相性最悪です。
ご愁傷様…
3.「十二運」で運勢の勢いを判断しよう
通変星の隣りに表示されている、「長生」や「養」や「帝旺」のことを、十二運と言います。
十二運は、”人の一生”のサイクルを擬して運勢の強弱を表現しているものであり、帝旺が勢いが最も強く、絶が最弱と考えます。数値化すると↓のような感じです。
- 胎→母体に宿る +2
- 養→母体で養われる +3
- 長生→誕生 +4
- 沐浴→のんびり湯に浸かる +1
- 冠帯→成人する +5
- 建禄→働き盛り +6
- 帝旺→絶頂期 +7
- 衰→隠居 ±0
- 病→病になる -1
- 死→死亡 -2
- 墓→墓に入る -3
- 絶→魂が消える -4
※+-の数字は、勢いの強弱の目安とお考え下さい
例えば、「比肩」と「帝旺」という十二運がセットになっている場合は、その「比肩」はとても勢いの強いものとなり、”積極的に前へ進みそうな1年である”と占い、空亡や刑、冲が付いていなければ、物事を進めるのに良さげな時期であると判断できます。
ちなみに、十二運に「死」や「病」が付いているからと言って、死んだり病気になる、という意味ではありませんので勘違いなさらないでください。
実のところ、十二運にもそれぞれ意味があって、例えば細木数子先生の六星占術は、十二運の名前を”養→緑生”、”長生→立花”と言う感じの素敵な名前に変えつつ、十二運の意味やサイクルを使って運勢を占っています。
ただ、通変星と十二運の両方を使うとかなりややこしいので、私の場合は通変星の意味やサイクルをメインにして、十二運は通変星の勢いを判断するために補助的に使っております。
参考までに、十二運のめぐり方も2パータンあって、人によって順に回る場合と、逆回りがありますが(あの世回り・この世回り)、良い悪いは特にありません。
身旺・身弱について
「十二運の勢いは強ければ強い方が良いのか?」と言うと、そうでもないこともあります。
特に、生まれ持った勢いが平均よりも強い人(身旺)は注意が必要で、「帝旺」や「建禄」が巡ると却って勢いが強くなりすぎて躓きやすくなるため「長生」や「胎」、大身旺なら「衰」「病」くらいの勢いの方がバランスが良くなって物事がうまく運ぶかもしれません。
身弱の人や、身旺でも身弱でもない中間くらいの人は、「帝旺」や「建禄」が巡るときは素直に”追い風が吹きやすい”と占っても良いでしょう。
参考 身旺・身弱については↓の記事を参考にしてください。
4.「刑冲合」も併せてチェック
年運の中に「刑冲合」という項目がありますが、こちらも通変星と併せて判断します。
「刑冲合」の中には、
刑(けい)・冲(ちゅう)・破(は、やぶれ)・害(がい)という凶暗示と、
支合(合)(しごう)・干合(かんごう)・三合(さんごう)・半合(はんごう)・方合(ほうごう)・隣人合(りんじんごう)という吉暗示のものがあります。
「合」が付いていると、良い「気」が集まってくるような感じなので、サポーターからの応援や援助が期待できそう♪という感じですが、
刑冲破害があると、悪い「気」が寄って来て、逆に何かに妨害されたり、足を引っ張られる可能性が出てきます。
刑・冲・破・害
刑冲破害の中で、最もマイナスポイントが大きいものが「冲」になり、凶意は、
冲>刑>害>破
の順となります。
「破」「害」の凶意は軽い方ですが、「刑破」や「刑害」のように、セットになっているものもあるので、重なるとマイナスも大きいとお考え下さい。
人生のタイミングの占い方の記事のところでもご説明しましたが、特に『冲』は運命が大きく変わりやすいので、『冲』がある年は、大事な決断は避けるようにしましょう。
干合・合・三合(半合)・方合・隣人合
『合』の付くものは、干合・合(支合)・三合・方合が、ポイントが高くなります。
半合や隣人合は、あればちょっとマシ、という感じです。
「空亡の時は追い風なんて吹かない」と書きましたが、『合』が付く年はパワーが集まるため、エネルギーが注入されたり、追い風が吹いてくるようなイメージとお考え下さい。
良い「気」が集まることで、有益な情報が得られたり、人が寄って来て援助を受けられたり、人気が出たりします。良いご縁も期待できそうです!
良い通変星にプラスして支合や三合が重なる時は、追い風も手伝って、更に幸運度が上がりやすいと考えます。
また、空亡(天中殺)に支合や三合が重なると、「空亡を切る!」という説もあります。
天中殺さえ吹き飛ばす程のパワーが集まって、凶を吉に変える!
という考え方ですが、私の学んだ先生は「空亡は切れない…」仰っていましたので、例え、支合や三合が年運に巡っても過剰な期待はせずに、やはり空亡(天中殺)の時期や、通変星が凶星のときは、油断しない方がいいでしょう。
良い気と悪い気が重なる場合もあり
刑冲合には、良いものと悪いものがセットになっていることがあります。
それは「合刑破」や「合破」になります。
「合刑破」は、支合+刑+破の3つが合体していますが、「支合」という良い「気」が集まるけど、同時に悪い「気」も集まってくる可能性があることを示しています。
例えば「合刑破」の時期は、”良い出会いに恵まれても、喧嘩して、別れる!”ということなりやすいため、占い通りにならないように気を付けて、いつもりよちょっと慎重になったり、相手のことをよく見極めたり、自分を抑えるなどの意識をしてみましょう。
5.年運に巡る五行を確認して五行バランスを見る
ご自分に足りない五行が年運で巡ると五行バランスが良くなり、これまでギクシャクしていた物事が何となくスムーズに運ぶようになることがあります。
例えば↓の例は、官星の「金の五行」が0個のため、仕事運や出世運があまり良くない五行バランスです。更に女性にとっては異性にも縁が薄い命式ですが、「年運や大運に官星(金の五行)が巡ることでこの時期はバランスが良くなる」と占いますから、出世運に恵まれたり、良い出会いのチャンスが訪れやすくなります。
年運の「干支」のところをチェックして、足りない五行が巡る時期を見つけましょう↓↓↓
- 木の五行→甲 乙 寅 卯
- 火の五行→丙 丁 巳 午
- 土の五行→戊 己 丑 辰 未 戌
- 金の五行→庚 辛 申 酉
- 水の五行→壬 癸 亥 子
また、1つの五行に極端に偏っている五行バランスを命式をお持ちなら、その五行を抑える五行(☆を時計回りで考え、2つ手前の五行)が巡る時期はバランスが良くなると占います。
まとめ
四柱推命の年運は
という複数のポイントをチェックしなければならず、年運をパッと見ただけで吉凶を判断できるものではありませんから、慣れるまでちょっと面倒かもしれませんが、この先の10年間の運勢を知ることで、どの年に焦点を合わせるべきかがわかるため、知っておくと人生の計画が立てやすくなります。
但し!!!
占いの類はどっぷり浸からずに、程度な距離感で関わりましょう。
年運の見方のポイントは以上となります。
四柱推命に馴染みのない方にも分かるように説明したつもりですが、分かりにくかったら申し訳ございません。
出来るだけ失敗なく人生を送るためのご参考になれば幸いです。
参考 四柱推命鑑定ツールの結果の見方についてまとめました